オイコクレジット・ジャパン~出資でできる国際協力

私たちは、オランダに本部を置く<開発協力のための協同組合>オイコクレジットの、日本で唯一の支援組織(SA)です。

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女性のエンパワメントを求めて 

インド・スタディツアー報告 2

女性のエンパワメントを求めて
~経済力の強化から、社会的・政治的なエンパワメント、そして男女平等へ


2015年3月6日 (3月8日の国際女性デーを前に)

女性のエンパワメントはいろいろなところに表れます。女性のエンパワメントには総合的な取り組みが必要で、一つのセクターやプロジェクトだけで達成できるものではありません。マイクロファイナンスは、経済面だけでなく社会・政治的にも女性のエンパワメントに貢献していると言われています*。マイクロファイナンスが女性のエンパワメントに与える影響は、女性の利用者数で測る場合が多いのですが、意思決定権、資源へのアクセス、自己決定(自分の生き方や生活について自由に決定する権利)などの変化は利用者数からはわかりません。つまりマイクロファイナンスを利用したかどうかだけでは、女性がエンパワメントされたかを見極められないのです。しかし、マイクロファイナンスは、貧困の減少やMF機関の財務的な持続可能性だけでなく、経済的なエンパワメントから生活の改善、女性の社会的・政治的なエンパワメント、そして男女平等とジェンダー全体のエンパワメントという、一連の『好循環』に寄与していると考えられています。

インド2

オイコクレジットは、マイクロファイナンスにおける女性のエンパワメントを「マイクロファイナンスを利用することで、女性が選択する力、自立する力が進歩すること」**と定義しています。最近のスタディーツアーではインドで2ヶ所のマイクロファイナンス機関を訪ねました。どちらの機関も地方の女性自助グループに融資しており、6グループ、合計64人に会って話を聞くことができました。話を聞いた女性たちは共同で事業を行っており、事業内容はスパイスやキノコの栽培、ミミズコンポスト、食堂や小さな商店などがあります。

インドは人口12億人の21.9%が貧困線の下にいると言われていますが***、話を聞いた女性たちは協同事業の利益で家計を助けているため、貧困線以上の生活ができています。多くの場合、これが女性たちの経済的なエンパワメントの第1段階です。基本的なニーズのために夫に依存する必要がなくなるからです。そして踏み込んで家計管理について決めることもできるようになり、さらには夫の経済活動を助けているケースもあります。2時間半かけて訪ねた漁村Radhacharanpurでは、Ma Mangala自助グループのBaijanyanti Behera代表宅で女性メンバーから話を聞きました。女性たちは、網や船の購入費、修繕費の支払いを自分たちが助けているおかげで夫たちは漁に行けると言っていました。学費を払って子どもが高い教育を受けられることにも誇りをもっており、大学で学位をとった子どももいるといいます。

マイクロファイナンス機関のスタッフの話では、女性たちの立場が強くなると同時に、けんかが減って家庭内暴力の件数が大幅に減少するかゼロになるといいます。長期の活動によって女性メンバー同士が緊密になり力強く成長したことで、女性たちのビジネスの邪魔や自由を制限しようとする人間に対して対抗できるようになったとも聞きました。女性たちの考え方にも変化が見られます。Baijanyanti代表は「融資を受けるまでは子どもたちを朝から漁にいかせていましたが、いまは毎朝学校に通わせるようになりました。教育がよりよい生活につながることがわかりました」と言っていました。この話には他の女性たちもうなずいて同意していました。女性たちは目前の1日を考えるところから視野を広げて、改善することや事業の発展、明るい未来を思い描くようになりました。女性たちは決定権をもち、経済的な主体にもなっています。信用力があり、銀行口座を持ち、ビジネスをおこなって利益も出しています。

この女性たちをビジネス・ウーマンと呼んで差し支えないでしょう。女性たちは社会のなかで経済活動を行い、将来を夢見ています。女性たちは誇りを持ち、感謝され、認められていると感じています。そして女性たちが主導して物事を決定することができます。

もう1ヶ所ツアーで訪ねたBhanapur 村は、色鮮やかな家々とジャスミンの木々が、優雅な花の香りを伴って牧歌的な雰囲気を醸し出していました。米を天日干しする「カーペット」が所々に敷かれた汚い道と対照的でしたが。この村のJageswari Mahila Mandal自助グループの女性メンバーは、休日にはピクニックや旅行を企画して、ゆったりしたひと時を共に過ごしたり、文化活動をしたりしているそうです。Kolkata旅行についても嬉しそうに話してくれました。通常は男性が行うそうですが、親族の遺灰をHooghly川に流す儀式も自分たちの手でやったと言います。この旅の費用は自分たちの稼ぎや、乳製品ビジネスやキノコ栽培で得た貯蓄で支払ったそうです。

このインドの旅で会った64人の女性たちは、自分たちが成し遂げたこと、誇り、そして夢について語ってくれました。この女性たちは1歩を踏み出して、子どもやその子どものために、変化の車輪を回し始めました。国際女性デーを前に、あの女性たちのことを思い出し、あの女性たちにとってエンパワメントとは何であるのか考えたいと思います。

*Gender and rural microfinance: Reaching and empowering women – page 8- http://www.ifad.org/gender/pub/gender_finance.pdf
**Women’s empowerment – Comparing Concepts & Assessing implications for microfinance- Herma Majoor and Joke Manders – 2009
***(http:// in.one.un.org/img/uploads/India_and_the_MDGs.pdf).

(翻訳協力: 東京YWCA 国際語学ボランティアズILV、小田)


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インドの自助グループの取組み 

インド・スタディツアー報告 1

インドの自助グループの取組み 
-未来を少しづつ作る-  

インド
やし皮繊維の加工用機械を使うBaba Rahuriath自助グループのメンバー

Shanyidan集落は、インド東部のオリッサ州Khurdaの近郊にあります。この集落には、ハンセン病患者を抱える35の家族が暮らしています。

Baba Rahuriath自助グループの8人の女性メンバーが私たちを迎えてくれました。自助グループは、女性達が集まって少額の預金を行い、その中からメンバーに貸付を行う仕組みで、オイコクレジットも支援しています。彼女達は、やし皮繊維加工用の新しい機械をまず最初に紹介したいらしく、実演の用意は万端でした。彼女たちの技術は高く、自分たちのビジネスを誇りに思っています。実際、このビジネスは最近表彰されました(ちょっと話を聞こうと座ったときに、その時の表彰状を自慢げに見せてくれました)。

その新しい機械が入ってから生産量は5倍に増えました。以前は、8時間の労働で10kgのロープを作っていましたが、今は同じ時間で50kgのロープを作ることができます。それに、その機械は2人だけで操作できるので、他のメンバーは別の作業をすることができます。彼女たちは、得られた利益をどう使うかという計画を持っていて、それを生きがいとして前向きに取り組んでいます。

自助グループの一人、Maratiは、トイレを設置し住居を改善するための個人ローンをMF機関のAMPLから借り入れました。この集落には、あと1週間で水道が引かれる予定で、その水道がくればMaratiのトイレは完成します。彼女は、3人でグループを作りこのトイレローンを組みました。このような新しい取り組みが、他のメンバーも同じようにトイレを新設しようという気にさせるのではないかと思います。

2週間にわたるシバ神の祭りが終わり、後片付けをみんなでするということで、私は多くの感動と体験を胸にホテルへ戻りました。一つ確かなことは、今日出会ったこの女性たちは、自分たちの未来をその手で少しずつ作り出しているということです。彼女たちは与えられた機会を逃さず一生懸命働いて、冷蔵庫やバイク、みんなでピクニックに出かけるというような夢を叶えようとしています。夢が実現できるかどうかは彼女たち次第なのです。
(翻訳協力: 東京YWCA 国際語学ボランティアズILV、ファンドリッチ)

人々、地球、そして収益のための「エコ事業ファンド」 

エコファンド
「エコ事業ファンド」社長兼CEO Tammy Newmark氏

オイコクレジットは、社会的なそして環境に優しい持続可能な事業を支援するファンドや組織への直接的な投資もしています。例えば、持続可能性を追求する投資として、オイコクレジットは200万ドルを「エコ事業ファンド」に投資しました。同ファンドは世界的な環境保護団体のThe Nature Conservancyの傘下組織として設立され、中米のコスタリカを拠点として、有機農業、エコツーリズム、持続可能な林業や水産業など急速に拡大している環境セクターの事業がさらに成長するための資金を提供しています。このファンドも、オイコクレジットと同様に、社会・環境・財務の3つの面での目標を持っています。我々は先日、このファンドの社長兼最高経営責任者(CEO)のTammy Newmark氏と、環境に優しい持続可能な投資について、また、同ファンドとオイコクレジットとの共通点や連携についてお話をお聞きしました。

あなたは、「エコ事業ファンド」の設立当初から関わってこられました。持続可能な投資とはどのように向き合ってきたのですか?

「実は私は、ウォールストリートの投資銀行家としてキャリアをスタートしました。鉱業•金属産業が専門で仕事は面白かったです。ところが、仕事が終わってから、まだ初期段階にあったマイクロファイナンスにも関わるようになりました。その後、ビジネススクールに戻りMBAを取得しようと思いました。論文テーマは起業家、なかでも途上国の起業家です。私は限られた資源のなかから、創造力と創意工夫でビジネスを成功へ導いた人たち、特に女性起業家たちに夢中になりました。そこからクリーンエネルギーの仕事を始め、『エコ事業ファンド』に参加するようになったのは自然な流れでした。」

「エコ事業ファンド」は、「自然資本に投資するファンド」だと表明されていますが、このコンセプトの有効性をどのように説明してこられましたか?

「1990年代に再生可能エネルギーの仕事をしていたとき、これは将来性のある分野だと思いました。当時、再生可能エネルギーへの投資はリスクが高いと思われていましたが、時がたつにつれ、成長可能性が高い分野だと見直されるようになりました。持続可能で社会的な投資は経済的にも収益が見込めるということを人々に示すのは簡単なことではありません。そういう意味で、私達もオイコクレジットの皆さんと同じような挑戦をしてきました。私たちは時間をかけて、持続可能な投資についての人々の考え方を変えてきました。実際に持続可能な投資は収益をあげているので、私達はそれを証明するというよりも、それを知らせる教育的な役割を担っているのだと思います。」

「エコ事業ファンド」は、ここ数年間オイコクレジットと協力していますが、なぜオイコクレジットと良い協力関係が築けているのでしょう?

「オイコクレジットは、出資パートナーとして理事会の投資委員会やアドバイザリー委員会に参加しています。このパートナーシップは、オイコクレジットが私達と『志を同じくする組織』だからこそ成り立ちました。私たちのミッションは非常に似ているし、投資についての考え方も同じです。オイコクレジットについてまず最初に共感できたのは、オイコクレジットが農村部、特に農業を支援している点でした。オイコクレジットのパートナー組織の多くが、有機農業やフェアトレードや環境の認証を持つ、持続可能な農業に携わっています。私たちは、環境・社会・財務の面で同じミッションを持っているのです。」

多くの投資家が、環境に優しい持続可能な投資はリスクが高いと考えているようです。そのような投資家にはどのように説明されますか?

「投資は常にリスクがつきものであり、投資について考える時は全体像を捉えなければなりません。対象とする企業の中には、社会的・環境的な側面が非常に強く我々がぜひ投資をしたいと思っても、財政的に弱すぎて投資できないところも多くあります。こうしたバランスを常に確認しなくてはいけません。バランスが取れている場合、持続可能な投資は、従来のファンドへの投資より危険ではありません。さらに、我々の投資は、財政面だけでなく、地域社会や地球に貢献するという付加価値を与えていると考えています。」

(翻訳協力: 東京YWCA 国際語学ボランティアズILV、森あや子)

セネガルの村の協同組合、オイコクレジットの支援で村人の自立へ 

セネガル1
スイバの花と根を持つDiolさん(左)とThielène協同組合 のメンバー

Thielène 協同組合(Adu Thielène)は、セネガルのThielène村にある農民の協同組合で、300人以上の組合員がいます。農産物をより有利な条件で販売するために組合員にマーケットを提供しようと、1960年に設立されました。この組合は村の家族それぞれに、米やトマト、玉ねぎやその他の野菜を栽培するための土地を与えました。今は、近くの加工場にトマトを販売する組合員もいます。

Thielène村はセネガル川に面していて、川の氾濫時には自然に灌漑されますが、遠く離れた第二の耕作地は300haと広いにも関わらず川の水源を活用できていませんでした。2000年に入ってすぐ、村はひどい旱魃とそれに続いて起こった鉄砲水のせいで作物が台無しになり、食料危機に陥りました。しかしその後、オランダ水管理局などの機関の援助を受け、川岸にアクセスして灌漑水や飲料水を得られるようになりました。

資金へのアクセス
Thielène協同組合は、オランダの財団との合弁事業に必要な2300万CFAフラン(約500万円)の融資をオイコクレジットに申請して、認められました。この融資を使って、組合は脱穀機を6台と送水ポンプを11台購入、畑にはフェンスを設置し、農舎を建設・改装することができました。

オイコクレジットの支援により、この農業コミュニティーは生産力を増やし、その結果、村人の収入も増え、予測できないような天候の際にも安心して食料が確保できるようになりました。協同組合は自信も深めています。村人たちは町や都市に移住するよりも地元で働くことを望んでいるので、雇用の機会を村人に与えることが重要だからです。組合は、村の年長者を巻き込んで組合で働いてもらうことも目指しています。また、村の人口の半分以上が20歳以下なので、増大する人口を養うために、さらに土地が必要になるだろうと考えています。

組合のDiofe 理事長は、オイコクレジットが提供してくれたのは融資以上のものだと述べています。「私たちは協同組合であることが自慢です。同胞の、またオイコクレジットのようなパートナーとのコミュニティーとして、私たちの国で意義のある存在だと考えるからです。」理事長はこう続けました。「私たちはセネガルのこの地での暮らしが大好きで、また、生産者コミュニティーの一員であることをとても誇りに思っています。オイコクレジットとのパートナーシップはビジネスを超えたものなのです。」

女性のエンパワーメント
Thielène では農地は伝統的に男性が所有していて、村の女性は自分の収入を得られずにいました。オイコクレジットが組合とパートナーになってから、土地の一部を女性に配分することという条件が定められました。今では女性は10haの土地を所有していますが、これはこのイスラム教徒のコミュニティーでは珍しいことです。女性たちは、それぞれが栽培をするために、この土地を小区画に分割しました。女性グループが結成され、販売用に自分たちの作物を栽培しています。女性グループの代表のDiolさんは、このことがいかに彼女たちの生活に変化をもたらしたか述べています。「私たちは自分自身の土地を持つことができて、とても名誉に思っています。私たちの夢はいつかこの村に学校をつくることです。そうすれば子どもたちは隣の村まで6㎞も歩く必要がなくなるのです。」

セネガル2
自らの土地に立つ女性グループのメンバー

オイコクレジットの融資によって、今では男性も女性も家族を経済的に支えることができ、子どもたちの中学校の授業料も払えるようになりました。そして、組合員は予測できないような天候の時も、食糧を確保して自立することができるのです。

(翻訳協力: 東京YWCA 国際語学ボランティアズILV、辻本京子)

メキシコでの中小企業への融資 

メキシコ1
Nueva協同組合の組合員たち、Nueva協同組合はオイコクレジットのパートナーのUNICREICH信用組合から融資を受けています。

オイコクレジットは、メキシコ南部のチアパス州の都市部と農村部で展開する信用組合、UNICREICHを支援しています。この組合は、商業、工業、サービス、農業の分野の零細から中規模の企業に、融資のほかに生命保険や預金サービスも提供しています。

サービスを必要とする多くの州に拡大

UNICREICHは2010年からオイコクレジットのパートナーとなっており、2013年には1800万ペソ(約1.4億円)の2回目の融資の承認を得ました。この融資は2回に分けて行われ、2回目は2014年の9月に実行されました。UNICREICHは、この資金を使って、チアパス州と周辺のタバスコ州 とベラクルス州の219の中小企業に貸付ける予定です。これらの州はメキシコの中でも最も社会的に不利な立場に置かれた州です。
この支援により多くの雇用が創出され、約3500の人々が間接的に社会的恩恵を受けることが期待されます。零細から中小規模の事業の金融サービスなどへのニーズは大きく、UNICREICHは、今後もサービスが行き渡らない州に更に広く展開していく計画です。

財政の健全さと拡大する貸付需要

オイコクレジットがUNICREICHを支援しているのは、この信用組合が現地の市場とその起業家精神をよく理解している確立された組織であり、さらに財政的にも健全で、貸付需要が拡大し続ける地域で営業しているからです。 

メキシコ2


(翻訳協力: 東京YWCA 国際語学ボランティアズILV、柴田幸子)
プロフィール

オイコクレジット・ジャパン

Author:オイコクレジット・ジャパン
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世界には、勤勉に働きながら、なんとか生計を維持することしかできず、貧困から脱却できない人々がいます。また、地域の人々が必要とする有益なサービスを提供しながら、それを拡大できない事業があります。

他方で、余剰資金を有意義な活動に活かしたいと考えている市民、一般の金融機関を通すと、地球や地域社会に有害な私達が望まない活動に流用されるかもしれないことを不愉快に感じている地球市民も数多くいます。

Oikocreditは、この両者をつなぐ「社会的責任投資」のための国際組織です。心ある人々から出資を募り、貧困からの脱出に日々努力している人々や、地域社会の発展に有益な事業にとりくむ人々に、地域社会への恩恵の還元や女性の社会的地位の向上といった独自の基準を適用して投資をおこなっています。

皆さんも、この「Investment in People(支援する価値のある人々への投資)」に参加し、お金の流れをかえて行きませんか?

オイコクレジット・ジャパンは、Oikocreditの日本における支援組織(サポート・アソシエーション)です。

代表 岡本眞理子
(日本福祉大学国際福祉開発学部教授)

連絡先
<事務局>
〒564-0051
大阪府吹田市豊津町43-27
小吹岳志気付

Tel/Fax:06-6339-3983
E-mail: japan@oikocredit.org



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